浜岡原子力発電所運転終了・廃止等請求訴訟弁護団より ~ご挨拶~

私たちは中部電力を被告とする浜岡原発の運転終了・原子炉の廃止等を求める裁判の弁護団です。静岡県弁護士会に所属する弁護士有志119名、愛知県弁護士会に所属する弁護士有志126名、他の弁護士会に所属する弁護士32名の合計277名(2012年12月11日現在)で構成されています。
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裁判の日程や報告は、「裁判の予定と報告」からご覧下さい。

【2013年1月24日】第7回口頭弁論期日・第1回仮処分進行協議期日

2013 年 1 月 26 日 土曜日 投稿者:浜岡原発運転終了・廃止等請求訴訟弁護団

1月24日午前10時30分から、静岡地方裁判所201号法廷にて、本訴の第7回口頭弁論期日が開かれました。
私たちは、準備書面6、準備書面7、証拠類を提出しました。
原告提出資料はこちらから、ご覧下さい。

前回(10/25)私達は、被告に対し、
(1)内閣府に設置された「南海トラフの巨大地震モデル検討会」の報告で示された震源断層モデル及びここから導かれる地震動に基づき・・・耐震設計の再検証を行っているか否か。
(2)同検討会の報告で示された想定される津波高の津波(T.P19m)が襲来した場合、・・・原子炉の健全性が保てるか否かの再検証を行っているか否か。
(3)被告は、前記(1)(2)の検討結果によっては、浜岡原子力発電所の廃止措置を決断することがあり得るか。
について回答を求める書面を提出しました(求釈明申立書はこちら)。

この問いに対し、被告は、平成23年1月17日付「平成24年10月24日付け原告ら「求釈明申立書」に対する回答」と題する書面を提出しました。この書面によると、

(1)への回答の要旨は「平成25年度上半期を目途に、評価結果を取りまとめて、原子力規制委員会へ報告することとしている」

(2)への回答の要旨は「シミュレーションによる評価の結果、現在進めている津波対策により、原子炉を速やかに冷温停止できることを確認している」

(3)への回答は、たった一言、「回答しない。」というだけのものでした。

(1)の回答では、現時点で耐震設計の再検証を終えているということは到底できません。また、(2)の回答だけでは、シミュレーションの方法も、前提条件も、どのような経過をたどって原子炉が「冷温停止状態」にいたったという前提であるのかすらもわからず、安全性を確保していることの説明にはなっていません。
さらに、(3)の回答にいたっては、安全性の検討・評価をする以上、その結果、廃炉しかないとの結論もあり得ることは当然であるにもかかわらず、その当然有り得ることさえも認めようとしない被告の態度に、強い失望と怒りを覚えました。

口頭弁論期日の終了後、仮処分についての第1回目の進行協議期日が開かれました。次回以降も口頭弁論期日の終了後に仮処分の進行について話し合う場をもうけること、仮処分の審理については、期日間にも書面を提出するなどして速やかに進行していくことが可能であることが確認されました。

次回の裁判は、3月21日(木)10時00分~(いつもより30分早い時間です)と指定されています。なお、仮処分債権者の方で次回以降の進行協議期日に出席を希望される方は、弁護団事務局まで事前にご一報いただけるとありがたいです。
今後とも応援をよろしくお願いいたします。