浜岡原子力発電所運転終了・廃止等請求訴訟弁護団より ~ご挨拶~

私たちは中部電力を被告とする浜岡原発の運転終了・原子炉の廃止等を求める裁判の弁護団です。静岡県弁護士会に所属する弁護士有志119名、愛知県弁護士会に所属する弁護士有志126名、他の弁護士会に所属する弁護士32名の合計277名(2012年12月11日現在)で構成されています。
弁護団を応援したいという気持ちを持って下さった方は、ぜひ「サポーター」として協力をお願いいたします。(サポーターの説明はこちら
裁判の日程や報告は、「裁判の予定と報告」からご覧下さい。

5号機運転差止仮処分 債権者集会の報告

2017 年 3 月 1 日 水曜日 投稿者:浜岡原発運転終了・廃止等請求訴訟弁護団

2017年2月25日,浜岡原子力発電所5号機運転差止仮処分の債権者の皆さまにお集まりいただき,債権者集会を開催しました。
席上,弁護団から,この仮処分の取下げを提案させていただき,出席者の皆さまの賛同を得て,取下げを決議いたしました。
近日中に,静岡地方裁判所へ仮処分の取下書を提出する予定です。

弁護団がこのような提案をした理由は主に2つです。
1つ目は,この仮処分事件は,本訴である3~5号機についての浜岡原子力発電所運転終了・廃止等請求事件と形式上同時進行がなされているものの,実質上の進行はなされておらず,休止状態のまま経過しており,「本案よりも早く止める」手段として現実に機能していないこと。
2つ目は,仮処分が認められるためには,危険が差し迫っているという「急迫性」(保全の必要性といいます)が必要であるところ,5号機の運転が停止しており,5号機について中部電力は未だ新規制基準への適合性の審査を求める申請さえ行っていないことから,形式的に,急迫性がないと判断されるリスクを回避したいこと。

私たちは,上記理由で,5号機仮処分の取下げを決めました。今後,新規制基準適合性審査が行われ,万が一にも,国が浜岡原子力発電所の運転を認める可能性が高まった場合には,4号機が先行すれば4号機について,3号機が先行すれば3号機について改めて仮処分申し立てを行います。
 
 以上,債権者の皆さまに,報告いたします。