浜岡原子力発電所運転終了・廃止等請求訴訟弁護団より ~ご挨拶~

私たちは中部電力を被告とする浜岡原発の運転終了・原子炉の廃止等を求める裁判の弁護団です。静岡県弁護士会に所属する弁護士有志119名、愛知県弁護士会に所属する弁護士有志126名、他の弁護士会に所属する弁護士32名の合計277名(2012年12月11日現在)で構成されています。
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【2022年4月19日】第49回口頭弁論期日が開催されました

2022 年 4 月 19 日 火曜日 投稿者:浜岡原発運転終了・廃止等請求訴訟弁護団

【2022年4月19日】第49回口頭弁論期日が開催されました

<本訴の第49回口頭弁論期日>

2022年4月19日午前10時30分から、静岡地方裁判所201号法廷にて、本訴の第49回口頭弁論期日が開かれました。



冒頭、裁判体の構成が変わったとのことで、弁論の更新がありました。

私たち原告は、「準備書面50」と、「証拠説明書33」及び証拠類を提出しました。

以下のとおり、口頭説明を行いました。

◎原告準備書面50の口頭説明◎

原告は、平成29年夏に、A-17断層に関する「準備書面32」を提出したが、それからもう4年9ヶ月経つ。
しかし、この間、被告は、平成30年11月付の被告「準備書面(32)」で「被告は、新規制基準適合性確認審査の状況を踏まえ、敷地内の断層の活動性の評価についての被告としての評価が固まった段階で、改めて主張を行う予定である」としただけで、この4年9ヶ月間、反論しないままである。
既に違法性を有する領域と言えるのではないか。


被告は、
「被告準備書面(37)」を提出し、この準備書面について、以下のとおり、口頭説明を行いました。

◎被告準備書面37の口頭説明◎

原告の主張である、被告策定の基準地震動Ssは不十分であることに対し、被告の反論としては、豊富なデータの検討・分析により、不十分ではない。
また、原告の主張である、1000ガルを超えるような場合には、地表面より基板面の加速度が上回るということに対し、被告の反論としては、本件原子力発電所の敷地を含むどのような地盤の地点でもそうなるものではない。


また、被告は、口頭で以下の報告をしました。

◎安全性対策工事の進行状況◎

4号機の水位監視設備について、新たに温度計を設置した。
その他、内部溢水に関する空中ダクトについてなど、被告のホームページで公開している。
3・5号機については、追加して報告することはない。


◎原子力規制委員会の審査状況◎

前回期日からこの間、2回の審査会合があった。
3月は、敷地の地質構造についてであり、H断層のいずれも代表になりうることなどを報告した。今後現地調査することとなった。また、地層の堆積について引き続き調査することになった。、
4月は地震動についてで、敷地ごとに震源特定して、概ね妥当とされた。


ここで、裁判所より、被告に対し、ある程度主張固まっているだろうから、原告「準備書面32」(上記のとおり平成29年夏に提出)への反論をしてはどうか、との話がありました。

また、裁判所より、原告に対し、訴状の請求の趣旨についての整理の話がありました。

また、裁判所からの提案で、期日について、7月の次は11月とかなり空くので、その間の9月8日(木)午前10時30分より、弁論準備手続(公開の法廷では行われないが、弁論に準じる手続き)だけの期日を入れることとなりました。

更に、裁判所から、期日の一日の流れについて、今までは、弁論(法廷で行う)の後に進行協議(裁判官と当事者と代理人のみ、別室にて)という流れでした。今後は、先に弁論を行うことは同じだが、その後の進行協議を弁論準備手続とするのはどうかとの提案がありました。





<本訴の進行協議期日>

本訴の進行協議が行われました。

まずこちら原告から、被告に対し、被告が任意に開示した浜岡原子力発電所の建築途中などの写真について、大きさや縮尺がわからないので明らかにしてほしいと伝えました。原告でその旨の求釈明の書面を書き、被告が可能な限り答えることとなりました。

また、裁判所より、原告に対し、請求の趣旨(訴状に書かれる)について、整理してほしい旨の話がありました。原告の方で補充することとなりました。

さらに、裁判所より、審査会合のウェブ資料については、この裁判でも証拠化してほしいとの要望がありました。

裁判所より、上記本訴で述べた今後進行協議を弁論準備手続にする理由は、今までの主張立証の蓄積があるので、整理しながら行いたいからとのことでした。

次回までに、原告は被告「準備書面(37)」への反論、被告への任意開示の写真についての求釈明の書面、請求の趣旨についての補充を行うこと、被告は7月12日までに原告「準備書面32」への反論、写真の求釈明に対する回答を行うこととなりました。


<記者会見>
これらの期日終了後、記者会見が裁判所に隣接する弁護士会館で行われました。


記者会見の要旨につきましては、こちらをご覧ください。

2022年4月19日 記者会見要旨

取材にいらっしゃっていただいた記者の皆様、ありがとうございました。

<次回の裁判期日>

次回の裁判は、令和4年7月19日(火) 午前10時30分@静岡地方裁判所 と指定されています。上記のとおり、弁論の後は進行協議ではなく弁論準備となります。

<今後の予定>
弁論準備手続のみの期日:令和4年9月8日(木) 午前10時30分
次々回期日:令和4年11月1日(火) 午前10時30分
その次の期日:令和5年1月24日(火) 午前10時30分

今後とも応援をよろしくお願いいたします。

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