【2025年9月11日】口頭弁論期日が開催されました
<口頭弁論期日>
2025年9月11日午前10時30分から、静岡地方裁判所201号法廷にて、口頭弁論期日が開催されました。
被告は、「準備書面(54)」を提出しました。
◎被告の準備書面の口頭説明◎
取水槽溢水防止壁について、基準津波の波源に基づく取水槽の水位算定に関する説明を行った。
基準津波が取水槽から敷地に流入することを防止するため、本件原子力発電所の各取水槽について、それぞれの周囲に取水槽溢水防止壁を設置している。
取水槽溢水防止壁について、基準津波の波源に基づく取水槽の水位を算定し、その最大上昇水位が取水槽溢水防止壁の高さを下回ることを確認している。
また、被告から、以下の現状報告がなされました。
◎安全性対策工事の進行状況◎
可搬型代替電源設備の建屋外部の市の点検確認をホームページで公開した。
◎原子力規制委員会の適合性の審査状況◎
プラント班は7月31日、8月28日に審査会合を実施。対津波設計方針等について説明。引き続き説明していく。耐震班審査は前回期日以降審査会合はなし。9月17日に会合予定。
我々原告は、以下の意見表明を行いました。
本件は提訴後既に14年が経過している。被告は活断層に関する反論を5年間行わず異例な遅滞をもたらした一方、津波等について当初の主張を事実上撤回し新たな想定に基づく主張を繰り広げている。このような変遷が続けば本件訴訟は永続し、原告らの裁判を受ける権利を否定することになりかねない。
進行協議期日を開催し、本件審理の進行に関して指針を協議する必要がある。司法審査の独立性は憲法で保障されており、原子力規制委員会の審理見込みとは切り離して議論されるべきである。
<本訴の進行協議期日>
本日は、進行協議期日が行われました。
裁判官より、原告に対し、以下の問いかけがありました。
前回お尋ねした「訴えの利益」について、審査状況が迷走している中で近い将来の再稼働見込みがあるのか。認可が下りない状況で被告が再稼働する可能性は上場企業としてはおよそないと考えられる。近いところで審査が通る見込みがあるか検討内容を聞きたい。
我々原告は、以下答えました。
福島第一原発は稼働していなくても、存在していただけで事故が起きた。再稼働でなく、存在自体に危惧している。審査は終盤であり、審理終了後動く可能性がある。書面で詳しく主張する。
更に裁判官から、現状の請求の趣旨が「存在するだけで危険」という内容になっていないのではないか、また、どういう観点で審査終了と言っているのかについて問われたました。
私たち原告からは、7月時点で適合性審査等が終わっているものは14基あり、規制庁のリソース配分が変わってくるため、審査の成熟性は日々高まっている、書面で主張すると回答しました。
<記者会見>
記者会見の要旨につきましては、こちらをご覧ください。
取材にいらっしゃっていただいた記者の皆様、ありがとうございました。
<次回の裁判期日>
次回の裁判は、令和7年11月20日(木) 午前10時30分@静岡地方裁判所 と指定されています。
<今後の期日の予定>
・令和8年1月22日(木) 午前10時30分
・令和8年3月19日(木) 午前10時30分
・令和8年5月21日(木) 午前10時30分
今後とも応援をよろしくお願いいたします。
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■傍聴・進行協議期日・記者会見・昼食会について■
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