浜岡原子力発電所運転終了・廃止等請求訴訟弁護団より ~ご挨拶~

私たちは中部電力を被告とする浜岡原発の運転終了・原子炉の廃止等を求める裁判の弁護団です。静岡県弁護士会に所属する弁護士有志119名、愛知県弁護士会に所属する弁護士有志126名、他の弁護士会に所属する弁護士32名の合計277名(2012年12月11日現在)で構成されています。
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【2026年3月19日】口頭弁論期日が開催されました

2026 年 3 月 19 日 木曜日 投稿者:浜岡原発運転終了・廃止等請求訴訟弁護団


<口頭弁論期日>

2026年3月19日午前10時30分から、静岡地方裁判所201号法廷にて、口頭弁論期日が開催されました。


中部電力が、浜岡原発について、不正な資料を提出していたという皆様もご存知のニュース、本日はそのニュースが報道されてから二回目の期日になります。



被告は、「準備書面(56)」、及び、「証拠説明書(34)」を提出しました。

本日の口頭弁論期日において、裁判所は、突然「心証は熟した」として、次回期日(令和8年5月21日(木))を取り消して弁論を終結し、判決言い渡しを10月27日午後3時と告げ、弁論終結を強行しようとしました。

これに対し、原告弁護団から「進行協議を開いてください」と申し入れましたが、裁判所はそれを受け入れず、その代わり、法廷のその場で言いたいことを言ってくださいとのことでした。

そこで、弁護団からは、次のことを述べました。

前回期日の進行協議において、裁判所から異例の和解勧告がなされていた。
内容は、原告に対しては、請求の趣旨について3号機と4号機については残し、5号機においては取り下げてはどうか。
そして、被告に対しては、その請求を認諾してはどうか、というもの。
原子力規制委員会に現在かかっている審査請求に限定して、それについて被告の認諾を求めるものだった。
※認諾とは、原告の請求を受け入れること(端的には負けを認めること)

なお、原告及び被告は、この前回期日の進行協議において、原告にも被告にも、和解案について事前に情報を公開しないよう求められていた。この画期的な和解内容が事前に漏れてしまうと、被告会社が様々な方面の影響を受けて冷静に検討できなくなる可能性が考えられるからである。そのため、原告弁護団も、ご本人方である原告団にもマスコミにも詳細を伝えることをしなかった。

しかし、被告はこの和解案を拒否した。

また、裁判所も、重大な裁判の場合は裁判官自ら和解の動向について弁護士に連絡をすることがあるところ、本件では、3月10日に裁判所の職員(裁判所書記官)を通じて被告の意向を伝える連絡があったのみである。

そのような状況下、裁判所は、本日の期日において、実質的に原告側の意見を封じたうえで審理を終結させようとした。
裁判所は、おそらく、浜岡原発の再稼働はまだまだ先であるから、訴えの利益を欠くとして、原告の請求を却下するという判決を書くのだろう。
しかし、それは司法の役割を放棄するものである。
したがって、担当裁判官3名全員を忌避(きひ)する。



弁護団からは、以上のことを述べました。




★忌避(きひ)について★

法律上の制度であり、裁判官が裁判の公正を妨げるべき事情がある時に申し立てることができます。
忌避が申し立てられると、忌避を認めるかどうかの裁判所の判断までは、当該裁判官は訴訟指揮を行うことができません。
したがって、本日の審理終結を法的に阻止したこととなります。
もっとも、忌避一般について、認められる可能性は極めて稀ですが、弁護団としては、裁判所の不当な訴訟進行に抵抗したものです。




<記者会見>




上記の裁判所からの弁論終結の意向は、弁護団にとって突然の驚くべきことでした。
そのため、いつも事前に準備して、記者会見で記者の皆様にお配りしている「記者会見要旨」はお配りせず、急遽作成したこちらのペーパーを配布させていただきました。

記者会見では多くの記者の皆様に集まっていただきました。

弁護団からは、改めて、前回期日の進行協議で和解勧告があったこと、それを被告が蹴ったことなどを説明しました。
また、このような重大な裁判で、裁判官からでなく、職員から被告会社の回答結果のみ伝えてきたことについても、裁判所が不誠実であることなどお話ししました。





忌避についても制度や申し立てた理由についても説明させていただきました。
裁判所は突然「心証は熟した」として判決言渡日を宣言し、弁護団が進行協議を求めたもののそれも受け入れませんでした。
「言いたいことだけ言わせて、訴え却下の判決を強行する気だ」と判断した弁護団は、担当裁判官3名全員に対する忌避の申し立てを法廷のその場で行いました。
忌避が認められる可能性は高くないものの、「法の定める手続きで不当な進行に抵抗するという意思表示が重要」と記者の皆様にお話させていただきました。




突然の弁論終結・判決は、10年間にわたり虚偽の証拠を提出し続けた被告について、裁判所が実質的に後押ししていることになってしまいます。証人尋問も経ないまま10年間の裁判を突然却下することはありえないことであり、裁判所はプロとして責任を持って判断すべきことをお話しました。

記者の皆様からは質問もたくさん頂戴し、ありがとうございました。



<次回の裁判期日>

上記記載したとおり、次回に予定されていた
  令和8年5月21日(木)  午前10時30分
の期日は取り消しとなりました。

忌避の結果など、先行きについては現段階では不明なところがありますが、今この世に住む私たち、子どもたち、そして未来の子どもたちのためにも、守らなければならないものがあります。


今後とも応援をよろしくお願いいたします。

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